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Cross talk -お客様相談室
オーセンスには、「お客様相談室」という部署があり、弁護士が依頼者のご相談・ご依頼に対してご満足いただける対応ができるよう、依頼者の声を聞いて、弁護士に届けています。
今回は、依頼者と弁護士の架け橋としての役割を担っている「お客様相談室」に注目し、お客様相談室を導入した経緯や弁護士との関わり、今後の想いについて語ってもらいました。
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弁護士平沼 夏樹(第二東京弁護士会所属) 第64期弁護士。2011年オーセンス入所。
横浜支店長、企業法務・労働・離婚のチームリーダー、支店統括を経験。現在は、離婚チームのリーダーとパラリーガルのゼネラルマネージャーとして勤務。 -
お客様相談室佐藤 恵介 2008年オーセンス入所。2016年お客様相談室新規立ち上げから携わり、現在はお客様相談室長として勤務。
Themeオーセンスの理念を形作る「お客様相談室」
お客様相談室ができたきっかけとして、オーセンスの理念である「すべての依頼者に最良のサービスを。」という視点を所員全員が意識するために作られました。
オーセンスの理念を実現させるために何ができるのかを考えたときに、お客様から弁護士の対応について、直接お客様から生のお声をお聞きしたいと考えました。お客様から弁護士の対応に対する満足度アンケートを取って、その結果を弁護士にフィードバックし、弁護士が今後のお客様への対応に活かしていければと考えました。
本当に手探り状態でした…。
お客様相談室のようなものは一般企業にありますが、法律事務所とは勝手が違います。
また私は以前、他の法律事務所で働いていたことがありますが、弁護士以外がお客様の声を直接聞く、満足度アンケートを取るといったような部署はなく、他の法律事務所にもあると聞きませんでした。
そんな状態だったため、そもそもどうやってお客様の満足度をはかればよいのかわからなかったんですよね…。
最初は「はがきでアンケートを取る」方法を検討してみました。ですが、お客様にとっては、返送していただく手間がかかってしまい、返送してくれない方もいる。私たちにとっては、はがきの準備をする手間、アンケートの内容や回答を細かく載せきれないといった課題点があり、諦めました。
そうなんですよ(笑)
なので、直接お客様へお電話して生の声を聞く方法にしました!
お客様の生の声が聞けるということもあり、こちらが聞きたいご意見だけでなくお客様が言いたいことも聞けたり、お客様の些細な感情の変化も声の様子から感じ取れたりできて、とても良かったです。
最初はうまくお客様からヒアリングできていなかったのですが、立ち上げてから半年後には、お客様に連絡する頻度や方法を工夫し、お客様からのアンケート結果を弁護士にきちんとフィードバックすることができていたと思います。
最初は戸惑いがありましたね。
お客様相談室に届くご依頼者様の声は、私たちにとって良いご意見だけでなく、悪いご意見も届くので、そういったものが表面化してしまい、ご依頼者様と弁護士の関係に亀裂が入ってしまうのではないかと抵抗がありました。特に中途採用の弁護士には他の事務所にはない取り組みのため、より抵抗感があったと思いますよ。
でも、ご依頼者様のご意見が表面化することで、良いご意見をいただいたときはモチベーションが上がりますし、悪いご意見をいただいたときは今後の自分の課題として受け止め、次のご依頼者様にはより良い対応ができるよう努めています。
今ではお客様相談室があることで、ご依頼者様と弁護士がより良い関係を築くことができているのではないかと思いますね。
それこそ、お客様相談室は佐藤さんが言った通り、オーセンスの理念である「すべての依頼者に最良のサービスを。」のお客様に満足してもらいたいという気持ちを、ストレートに行動に移している部署であり、全所員が理念を理解していると言えるいい取り組みだと思っています。

Theme「お客様相談室」に届く”お客様からの生の声”
普段はどのようにお客様へアンケートを行っているのでしょうか。
以前は、いきなり電話をかけてお客様に弁護士の対応についてアンケートを取っていましたが、急に電話をかけてしまうとお客様は対応できないため、今はメールで事前にアンケートを実施させていただく旨を連絡してから電話でアンケートを取っています。もし電話にお出になられない場合は、メールで対応しています。
アンケートを取るタイミングも、依頼が終了した後だけではなく、「お客様がご相談された後」、「依頼中」、「依頼終了後」と段階ごとに電話しています。こまめに連絡することで、弁護士がお客様のご意向に沿った対応ができているか、その時々の不安や悩みがあるかなどを確認しています。
お客様の不安や悩みを確認しているとのことですが、どういったお声があるのでしょうか。
“弁護士に直接伝えられないこと”が多いですかね。例えば、「先生からのお話は専門的な言葉が多く難しいため、もう少しわかりやすく話してほしい」と直接その場では伝えにくいことだったり、「こまめな連絡が欲しい」といったご意見だったり…。弁護士からの連絡頻度はそれぞれ違いますが、ご依頼いただいた案件に動きがあれば連絡し、動きがないとお客様に連絡をしていない場合があるんですよね。そうなると、案件の動きがないほど、お客様にとっては連絡していない時間が長くなるため、「放置されている」と不安に感じてしまい、案件の動きがなくても連絡してほしいといった要望をいただきます。
このようにアンケートでいただいたご意見・ご要望は担当弁護士に伝え、確認と対応をしてもらうようお願いをしています。
後はお客様の中に、「弁護士だけではなく、気軽に相談できる窓口があって嬉しい」、「丁寧に対応していただけて救われました」とアンケートのお電話で感謝のお言葉をいただいたこともありますね。
気軽にご相談できる窓口があることは嬉しいことなんでしょうね。
基本、ヒアリングした内容やお客様からのご意見は全て文章にして、担当弁護士へ報告・対応依頼をしていますね。
お客様の言葉だけでなく声のトーンや、感情の変化など脚色なく伝わるような文章にしています。例えば、お客様がためらっているようなときは「…」などを使ったりしています。やはり、生の声としてお客様の気持ちがこもっているものですから、しっかり弁護士へ伝えたいと考えて取り組んでいます。
後は、弁護士へフィードバックする際にお客様からのご意見だけでなく、そのご意見に対する補足情報を加えて報告しています。例えば、先ほど話した“連絡に関するご意見”があった場合、担当弁護士はどのくらいの頻度でお客様に連絡をしていたのか、どういった内容だったのかを確認して、その情報をお客様のご意見に補足して担当弁護士へ報告しています。弁護士の対応に対するお客様のご意見が妥当かどうか判断する材料をきちんと用意しておくことも大事ですね。
弁護士側としては、そういったお客様相談室の工夫されたフィードバックを受けて、どのように感じていますか。
お客様相談室からのフィードバックは生の声が伝わるように工夫していただいているため、お客様からお手紙をいただいている感じがします。 お客様相談室を通して、ご依頼者様からお褒めのお言葉をいただくこともあり、それが経営会議で話題に上がったり、表彰されたりするんですよ。そういえば、ご依頼者様の中には信者のような方もいましたよね(笑)
信者の方、いらっしゃいますね。いまや、個性的な褒め方になっていますけど(笑)
弁護士の一部にファンのようなご依頼者様たちがいらっしゃって、所内ではそんな呼び方になっているんです(笑)
ファンがいるということは、それだけ弁護士がご依頼者様に対して丁寧な対応ができ、ご満足いただけたってことですね。
お客様相談室の工夫されたアンケートやそのフィードバックのおかげで、単なる〇×や点数での評価ではわからないご依頼者様の気持ちがわかり、弁護士は助かっています。

Theme今後のお客様相談室の想い
弁護士との連携について、お客様相談室に弁護士業務、案件がわかる人がいたらいいなぁと思っています。そのため、適性がある人はどんどんお客様相談室に組み込んでいきたいと考えています。
今あるアンケートの質問内容を弁護士に伝わる、弁護士業務により活かせる内容に変えていきたいと考えています。今はこちらがお客様に聞きたいことをベースにアンケートを行っているため、視点を変えて、よりお客様と弁護士の架け橋になれたらと思っています。
▶弁護士 平沼 夏樹 の紹介ページ はこちら
▶お客様相談室について はこちら
